これまでSEOやWEBのツールなどについてコラムを書いてきましたが、
実はこのコラム、「不動産業界とコンテンツマーケティングに強くなるコラム」なので、今回は不動産業界にスポットを当ててみたいと思います。
今回取り上げるテーマは、不動産会社さんの物件サイトにおいて絶対に欠かせないもの。
これがないとお客さんに情報を届けられない!
・・・そう、それは物件写真です。

大前提として家賃や敷金礼金などの物件情報が詳細に記載されていることも、もちろん重要です。
しかし、その文字情報だけではユーザーにとって求めている情報が得られません。
建物の概要はつかめたと思いますが、そうなると気になるのが「部屋の様子」や「外観、周辺の様子」ですよね。
その際に必要な情報が物件写真です。

さて、不動産業界とは離れたところにいるかたもこのコラムをお読みかもしれません。
不動産屋さんのホームページに掲載されている物件写真は、誰が撮影していると思いますか?

なんと、多くの場合「不動産店舗の社員」さんが実際にお部屋に行って撮影しているのです。
不動産の業務は本当に多岐に渡ります。
物件の間取り図も作成しますし、写真も取りに行きますし、周辺にどんな物があるかの調査や駐車場の価格を調べに行ったりもするんです。

今回は、そんな不動産店舗で働く社員の方に送る「物件写真をいかに上手く取るか」のコツを集めてみました。

ユーザーは、お部屋の中が実際にわかる写真を見て、お問合せをするかの判断材料にしています。
ですが、写真が大切だからといってとにかくたくさん載せているだけでは意味がないのです。

物件写真も撮り方を意識するだけで見え方が大きく変わりますし、ユーザーを惹きつけられる写真になります。

今すぐに実践していただける写真の撮り方をマスターして
本格的な繁忙期突入前のサイトの見直しとしても参考にしてみてください。

まずは写真で物件に興味を持ってもらう!

物件写真はユーザーがお部屋を決める際の重要なポイントになります。

現在お部屋探しをする人の多くは、インターネットから検索をします。
また、お部屋を契約する際に内見に行かずに契約する方もいらっしゃいます。

ということは、写真の持っている役割って大きいですよね。

物件に興味を持ってもらえなければ、お問い合わせから契約になりません。

また、他社と同じ物件をホームページに掲載している時に
写真も他社と差別化するために必要な要素の一つです。

ホームページに掲載するためだけではなく
店舗で使用するマイソク図面で使用する写真も大切になると思います。

まずは、物件のPR文と一緒に、写真で物件に興味を持ってもらうための
撮り方のコツをお伝えします。

物件写真の撮り方。7つのポイント!

撮り方ポイント
物件写真はいくつかのポイントを意識すれば綺麗に撮影できます。

良い写真を撮るには、カメラも良いものを用意しないといけないの…!?
実は最近はスマートフォンのカメラの性能が高いのでスマートフォンでも十分良い写真が撮れます。

一眼レフカメラやデジカメを既に持っている場合はもちろんそれらを使用するとより綺麗に撮れます。
しかし本格的なカメラをお持ちでなはなくても
スマートフォンでもコツを抑えれば綺麗に撮影できますので安心してくださいね。

それではここからが撮り方のポイントです。

1.天候と時間帯を意識する

物件写真は撮影する日の天気や時間帯もポイントになることをご存知でしたか?
同じ物件を同じ角度から撮影した場合でも、晴れの日と雨の日、また日中と夜に撮影した写真では大きく印象が変わります。

なので写真を撮影する時間帯として最も良いのは晴れの日の日中に撮影することです。

暗い写真と明るい写真があったら当然明るい写真の方を選びますよね。

この時間帯にはもう一つポイントがあります。
それは物件の方角が何向きかということです。
晴れの日の日中の時間帯が良いことには変わりませんが物件の方角によって
写真を撮っても逆光になって暗くなってしまう、影になってしまうということがあるので注意しましょう。

これは室内・外観写真どちらの場合でも光の当たり方で写真も変わります。

せっかく日中に撮影した写真でも影で暗くなってしまうと勿体ないので、
綺麗に撮影できるタイミングを確認してから撮影できるとベストです。

2.自然光を使用する

1つ目のポイントで紹介した天候と時間帯と似てくるところですが、
自然の光で撮影することで不自然な写真になりません。

ここでいう不自然な光とは強い光量のフラッシュを使用した時の写真です。
室内写真をフラッシュの強い光量を使用して撮影してしまうと
影ができてしまったりムラのある写真になってしまいます。

そのためできるだけ自然光で撮影することがポイントです。
そして自然光で撮影するためには、天候と時間帯も重要ですよね。

ちなみに、フラッシュを使用する場合は
光量を弱くするなど調整することが大切です。

3.カメラの高さは目線の高さ

写真を見た人が実際にその場にいるように感じられる自然な印象を与えることが大切です。

実際に内見に行かずにお部屋を契約する人が増えているということもあり
写真で良い印象を持ってもらうために目線の高さで撮影することを意識しましょう。

屋外・外観の写真なら立っている目線の高さ、
室内の写真なら椅子に座っているくらいの目線の高さで撮影すると自然な写真になります。

また、天井が高い室内の場合は立っている時の目線の高さで撮影してもOKです。

目線の高さを意識して撮影することで
日頃見慣れている景色と同じ見え方を再現することができるので物件の雰囲気も伝わりやすくなります。

番外編:たまにはぐっと上から撮ることも

基本は「目線の高さ」で撮影と言いましたが、頭上の高さから撮影することもあります。
それは「ユニットバス」や「トイレ」など水回りを撮影する時。
特にユニットバスは全体像が収まりにくいこともありますので、斜め上や頭上にカメラを掲げ見下ろす形で撮影した方がキレイに収まるときもあります。
また、撮影スペースが狭いときもそうですね。
後ろまで下がる余裕がない脱衣場やトイレなどで効果を発揮します。

4.水平・垂直を意識して撮影

写真を綺麗に撮るコツとして、とても重要なポイントが水平・垂直を意識することです。

傾いている写真は部屋を綺麗に写すことができません。
また、人に不安感も与えてしまいます。

水平・垂直がとれている写真は構図に安定感が出ますし、何よりも部屋が美しく見えます。

実際に撮影する時に何を基準にして水平・垂直をとるとよいか、
何もないと難しそうですが柱や窓枠、床、クローゼットなどを基準にできます。

スマートフォンでも「グリッド」をオンにして使用することでバランスよく撮れます。
グリッドは、写真を撮影する時の補助線です。
写真の構図を決める時にも目安として使用できますし、
水平・垂直が一目で分かりやすくなる便利な機能です。

また、最近ではスマートフォンのカメラアプリにも
水平・垂直を分かりやすく画面上に表示してくれるものもあります。

5.室内写真の撮影は部屋の角から

室内写真は、少しでもお部屋が広く見えるように撮影することがポイントになります。

ユーザーは、部屋の広さを間取り図や文字情報から知ることはできますが
写真の撮り方によって感じる広さが変わってきます。

一眼レフカメラなどを使用する場合は広角レンズを使用しデジカメでも広角レンズが搭載されているものがあります。
※デジカメの場合24mm程度の広角で撮影できるものもありますよ!

しかしスマートフォンには広角レンズの機能がないので
少しでも広く写すために部屋の角、対角線上から撮影することです。

とはいえスマートフォンには限界が…
部屋の角から撮影してもお部屋の間取りによっては
変なところで写真が切れてしまったりするなんていうこともあると思います。

その場合は正面から全体が写るように撮ることでスッキリと部屋を見せることができる時もあります。

壁や照明に特徴がある場合などは照明などを入れることで生活感がイメージしやすかったりします。

広さを出すための方法として基本的には角から撮影することがオススメです。

また、トイレやお風呂などの撮影は対角線上から撮ることができないことも多いと思います。
その場合は少し引いたり、斜め上から撮影したりしましょう。
少し引いた時に、お風呂の入り口の枠が見切れて入ってしまうとバランスが悪くなるので注意してください。

6.外観写真は撮影位置と立体感を意識する

外観写真の撮影は、物件との距離感が一つのポイントです。
遠すぎては周りのものが写ってしまい物件と重なってしまったり
近すぎては下から上を写すアングルになり物件全体が写真に収まらなかったり不自然に撮れてしまいます。

そのため、どの位置から撮影すると良いか位置を変えて何枚か撮ってみましょう。

外観写真も下から見上げるような写真よりも水平を意識してみてください。

また、外観写真は真正面から撮るだけではなく
少し横から物件のたくさんの面を写すことで立体感を出すことができます。

立体感を出すことで正面だけの写真よりも物件が魅力的に見えます。
なので少し斜めの位置から角度をつけて撮影しましょう。

7.フタ、扉、あらゆるものは締めて撮る!開けて撮る!

残念な物件写真のとり方でありがちなのが「なぜかお風呂のフタが浴槽に入ったまま」や「トイレの蓋が開いたまま」撮影しているもの。
また、これもあるあるなのが「設備の取り扱い説明書などがちょっとだけ写り込んでいる」写真。
こういったケースは、きちんと蓋を閉める、余分なものは写真に写らないところに置くなどのほんの少しの気遣いで、きれいな写真を撮ることができます。

もしも、クローゼットなどの奥行きを表現したい場合は「扉を閉じた写真」と「扉を開いた写真」の2枚を撮影すると良いでしょう。
ホームページへ掲載はしなくてもストックしておくとお客様に紹介する時に役立ちますよ。

スマートフォンで撮影する時に気を付けたいこと

スマホで撮影
  • 撮影前にフラッシュはオフにしておく
  • 写真がぼやけないようにレンズは綺麗にしておきましょう
  • 手ブレしないようする
  • 写真の明るさ・色味を意識する

スマートフォンで撮影する時には前もって
フラッシュを切っておくなどいくつかカメラの設定をしてから撮影を始めることが大切です。

また、手ブレしないようにするために手の位置を決めて両手でスマートフォンを固定するように持つなど少し意識するだけでもブレずに撮影できます。

写真の明るさはカメラの画面をタップすることで自動で明るさを補正してくれるので暗い時などは画面を何度かタップして調整しましょう。

最近の性能が高いスマートフォンは撮影した写真をアプリなど使用しなくても明るさやコントラストを調整することができます。

しかしあまりにも編集しすぎてしまうと不自然な写真になってしまうので
明るくきれいな写真であることが大切ですがあくまでも自然な印象が持てる写真になるように編集することが大切です。

まとめ

物件写真は、ユーザーがお部屋を決める時・内見するか決める時の判断材料になります。

そのため、少しでも写真上で物件をよく見せるための方法として
今回ご紹介したコツを意識してみてください。

暗い写真や傾いている写真よりも明るく無駄なものが写っていないお部屋全体がわかる写真であることが大切です。

画像の補正・編集もパソコンなどの処理ソフトだと
より細かいところまで編集できますのでパソコンで編集できるソフトをお持ちの場合はそちらを使用すると良いでしょう。

より魅力的な写真でユーザーを惹きつけられるように、ぜひ実践してみてください。