グローバルナビゲーションとは

グローバルナビゲーション(グローバルメニュー)とは、WEBサイトの全てのページに共通して設置される、リンクメニューのことです。
基本的には、そのサイトの主要ページへのリンク先が設定されます。

企業サイトであれば「トップページ」「会社概要」「サービス」「採用情報」「お問い合わせ」などが設定されていることが多いでしょうか。
このコラムサイトの場合は「ホーム」「SEOの話」「WEBの話」「ホームページの活用」「不動産業界の話」「REBCOについて」とカテゴリーのページがオレンジの帯にセットされています。

グローバルナビゲーションは、ヘッダー(サイト上部)に設置されることが多く、スマホで閲覧した時には「ハンバーガーメニュー」と呼ばれる横3本線のマークをクリックすると設定したリンク先が表示されることが多くなっています。
三本線のマークを押すとプルダウンでメニューが展開表示されたり、モーダルウィンドウと呼ばれるポップアップが画面上に展開されるものが多いでしょうか。

グローバルナビゲーションの役割

グローバルナビゲーションは、普段WEBサイトを閲覧していても基本的にどのサイトにも設置されているので、何気なく見ていることもあるかもしれません。

しかし、グローバルナビゲーションは「ユーザーへの役割」と「検索エンジンに対する役割」をそれぞれ持っている重要なものです。

ユーザーに対する役割

ユーザーに対する役割は、
「目的のページに辿り着きやすくなる」「サイトの概要を把握しやすくなる」という大きく2つのポイントがあります。

サイトを閲覧するユーザーは必ずしも最初にトップページにアクセスしてくるというわけではありません。
そのため、サイト内を回遊する時にどのページからでも移動できるようなサポートが必要です。

様々なコンテンツが存在するサイト内で、目的のページを見つけ出すのは難しいので
グローバルナビゲーションがあることでユーザーが探している目的のページに辿り着きやすくする役割があります。

また、サイト全体の構成を分かりやすく把握するための役割もあります。
グローバルナビゲーションには、サイト内の主要コンテンツへのリンク先が設定されているので
全体のコンテンツを見渡し、全体像が分かることでサイト内で迷子になることも防げます。

グローバルナビゲーションと併せて、パンくずリストを設置しておくとサイトの階層がわかりやすくユーザーが「いま、どのページに滞在しているのか」を把握しやすくなります。

検索エンジンに対する役割

検索エンジンに対する役割としては、
グローバルナビゲーションにはサイト内部のリンクが多く集まるので、検索エンジンに主要コンテンツを伝えるという役割があります。

検索エンジンは内部リンクが多く貼られているページを重要なコンテンツとして認識します。
そのため、グローバルナビゲーションに設定するリンク先は適当に設定するのではなくよく検討した上で決めることも必要です。
また、ページ内容を適切に把握することができるアンカーテキストにしておくことも大切でしょう。
この点については後ほど詳しく解説します。

グローバルナビゲーションの作成ポイント

デザイン・表示位置は全ページで統一する

まずグローバルナビゲーションは基本的に全てのページに設置します。
その上で、統一されたデザイン・位置に設置されていることでユーザーはどのページにいてもメニューをすぐに見つけられます。

また、目的のページに辿り着きやすくする・サイトの全体像を把握するといった意味でも
ページによってデザイン・位置が異なるとユーザーにとって分かりにくくなってしまうので、統一することが大切です。

ユーザーにとって重要なコンテンツを設定する

サイトを利用するユーザーにとって、どのコンテンツが重要なのかを考えてリンク先を設定します。
見てほしいコンテンツよりもユーザーにとって役に立つコンテンツを設置するという、ユーザー目線を忘れないようにしましょう。

アンカーテキストを意識する

グローバルナビゲーションは、ユーザーだけでなく検索エンジンにとっても重要です。
クローラーがサイトを巡回してインデックスする時に、画像よりもテキストの方がクローラーにとって分かりやすいため、正確にインデックスされます。
そのため、グローバルナビゲーションを作成する時は画像ではなく「テキスト」で作成しましょう。
画像をうまく表示できない環境や回線からアクセスした場合にもテキストであればアクセスしやすくなるでしょう。

また、グローバルナビゲーションをテキスト設定することについてはGoogleでも推奨されています。
参考:検索エンジン最適化 スターターガイド

設定する項目数は多すぎないようにする

「主要コンテンツを設置する」と言われると、何項目くらいまでならいいのだろうか?と悩むことがあります。
特にコンテンツの数が多かったり、大きなサイトになる程どれを選べば良いのかわからなくなってしまうと思います。
グローバルナビゲーションに設定する項目数は多すぎると、ユーザーにとってわかりにくいサイトになってしまいますから、選択肢によって回遊率や滞在率に変化があるかもしれません。

しかし、この設置数は明確に項目数が決まっているわけではないのです。
多くの場合サイト・サービスなどの内容によって項目数は多少変わりますが、「7(±2)」と言われています。
これはアメリカの有名な認知心理学者が提唱した「マジックナンバー」と呼ばれるものですが、この「マジックナンバー」について人間が短期的に一度に認識できる要素の数が7(±2)であることが理由として挙げられています。
そのため、多くのマーケティングコラムやWEB制作の指南書において「グローバルナビゲーションのオススメの数は7つ」と書かれていたりするのですね。

また、確かに様々なサイトを見ていると、要素が多すぎるよりも5~7項目程度にまとまってるサイトが多いのではないでしょうか?
最近では「本当のマジックナンバーは4だ」という説もあり、沢山の物を配置するよりも本当に見て欲しいものを7つくらいまでに絞り込む方が分かりやすいと思います。
ユーザーを迷わせること無く次のステップへと誘導し、コンテンツをよりたくさん読み込んで貰うための工夫です。

そして最近はスマホユーザーが多くを占めるので、スマホで閲覧した時の見やすさ・使いやすさを考慮することも必要です。

並び順を考える

グローバルナビゲーションの配置も意識して重要なコンテンツ・ユーザーがよく見るコンテンツを左側に配置すると良いでしょう。(横並びのグローバルナビゲーションの場合)

これも心理学的なところがありますが、
人は左から右に、「F」のようにページを見て、内容を認識していくので、重要な要素は左側に配置すると良いとされます。
コラム:視線の動き(グーテンベルクダイヤグラムとFの法則)でも解説しました。

そう考えると「一番見て欲しい、目に止めて欲しいものを左側」に配置することとなります。
※このコラムだと「ホーム>SEOの話>WEBの話…」と順番に見て欲しい要素ということになりますね。

グローバルナビゲーションを整理して分かりやすいサイト作成を

グローバルナビゲーションは、ユーザーの利便性を向上させることの他、検索エンジンに対するSEOの観点でも重要な箇所です。

どのページへのリンクをグローバルナビゲーションに設定するか、またユーザーにとってわかりやすいものになっているかを意識して設定するようにしましょう。