以前、継続してオウンドメディアを更新することが難しいという話をしました。
※前回の記事はこちら(共感とオウンドメディア)
「記事やコンテンツを更新する良いコツは何かないものか」ということで、今回は私が実際に行っている作業を交えながら、記事更新のコツを
「ネタの集め方」と「文章の書き方」の2回に分けてご紹介したいと思います。
前編の今回は「ネタの集め方」をテーマに解説します。
弊社のオウンドメディアに関しては、マーケティングチームのメンバーがそれぞれテーマを決めてコンテンツを更新しています。
大まかなテーマや方向性はターゲット設定で行いますが、記事単位でのターゲットやテーマ、更新するタイミングはそれぞれに任せています。
オウンドメディアの数は多くはありませんが、一人あたりおおよそ2日に1本のペースで、弊社が運営するどこかの媒体の記事を更新しています。
さて、2日に1本のコンテンツを更新していくとなると、ほぼ毎日コンテンツのことを考えなければなりません。
そしてネタを探してから記事を書き上げるまでのスピードも重要になります。
コンテンツを書き上げる上でマーケティングチームは通常、以下のような作業をしています。
- ネタを拾い集める作業
- 話の骨子を書く(ラフ)
- 必要であれば、調査作業(アンケートや検索)
- キーワードや関連ワードを意識しつつ文章を組み立てる
- 理論に間違いがないか再確認
- 画像選択
- 誤字脱字などの再確認とアップロード
文章の推敲や画像を選ぶことはひとまず置いておくとして、兎にも角にもネタをどのようにして沢山ストックしていくかが生命線と言っても過言ではありません。
ネタ切れを起こしてしまうとあっという間に締切がやってきます。
それでは、「できるだけネタを沢山ストックしたい!それもバリエーション豊富に!」こんなとき、どんな方法があるでしょうか?
Contents
王道にして論理的、アナリティクス&サーチコンソール方式
まず、一般的なコンテンツの教科書的な本やメソッドを書いた記事でよく示されるのがこのアナリティクスやサーチコンソールからキーワードを読み解く方法です。
広告をかけているサイトであれば、アナリティクスの
「集客」>「Google広告」>「検索語句」に出てくるキーワードからよく使われているものや「これは」と思うものを選んでそれにまつわる記事を書く。
オーガニック検索を主にしているサイトの場合、最近ではGoogleのセキュリティでなかなかキーワードが取得できにくくなりました。
そのため、アナリティクスの検索とサーチコンソールの検索クエリを併用してキーワードを推測、取得することが多くなっています。
Search Console>「検索クエリ」に出てくるキーワード。
実際に検索され、サイトにアクセスしたものやサイトが検索結果に表示されたキーワードなので、ユーザーが探している方法に合わせたワードを盛り込んだり、題材を選ぶことができ、実に論理的です。
アナリティクス?なにそれ?な方に、ホームページのページから得るキーワード
アナリティクスを見る事ができない場合、なにかヒントはないものでしょうか?
検索とキーワードとは、ある種の連想ゲームです。
物件の取扱いエリアはどこでしょうか?
契約にはどんな手続があるのでしょうか?
普段、毎日業務をしていると「当たり前」に思えることでも、業界を一歩出ると全く通じなくなるものですし、他の人は想像もつかない「そうだったのか」が生まれるのです。
まずはホームページにあるページ内容を書き出してみましょう。
そこからは連想ゲームです。
例えば、こんなページがホームページ内に作られていたとします。
- 契約の流れについて
- 手続きで必要なものリスト
このようなページは作られることが多く、専門的な用語が並びやすくなります。
さてそれではこの「手続きの流れについて」の中から、以下の単語をピックアップすると・・・・
契約書→契約書には実印を押す箇所がある→実印ってなに?どうやって作るの?→実印の作り方・オススメの実印の種類・実印とは?
実印には印鑑証明書が必要→どうして?印鑑証明ってなんの役に立つの?→実印の意味・実印の登録方法・印鑑証明の意味
など、業界のあるあるを一つずつ紐解いていくだけでも、結構な数のネタが生まれます。
いつもの業務は自分にとっては「当たり前」だとしても、別の業界にいる人から見れば興味津々。見たことのない世界が広がっているのです。
ネタは身近に、業務中あるある
このコラムでも、何度か実際にお客様から頂いた質問や疑問にアンサーする形で記事を作成したことがあります。
「ホームページを公開した初日になぜ検索しても出てこないの?」などは良い例ですね。
このように、日々お客様とお話する中で生まれた「なぜ」に対しての「答え」は、他のまだ見ぬユーザーも探していることかもしれません。
「どうして?」を解決するネタは、実はお客様との会話の中に隠れているのです。
例えば「猫を2匹飼っているというと、引っ越す家がなかなか見つからなくて困った」というお客様。
では、「なぜ多頭飼いはNG?ペットOK物件に見るルールと犬、猫の違い」なんていうネタが1つ生まれそうです。
実際、多頭飼いの猫ちゃんと言えば、なかなかOKしてくれる大家さんが少ないのも本当の話で、これはぜひ現役プロの方に聞いていただきたいのですが、猫ちゃんとワンちゃんだと確実に猫ちゃんの方がハードルが高いです。
その理由は・・・・ほら、1本記事が書けそうですよね?
不動産あるあるですが、一般の人は「何が違うの?」「どうして?」と思う典型的な話と言えるでしょう。
後は・・・業務中に面白い物件を見たとか、例えば大家さんについてだとか。
毎日の中で様々な出会いがありますから、ネタのストックも増えそうです。
振り切って、いっそ趣味の話をおひとつ。
さて、ここまで業務や日々の仕事のなかで生まれるコンテンツのネタ探しの方法を述べて来ました。
ですが「それではちょっと個性が足りない」「何か独自性のあるもの」を探している方に、この方法はいかがでしょう。
いっそ、思い切って趣味の話。
それが食べ歩きが趣味で、毎日のお昼ご飯を写真付きで紹介するグルメブログでも良いです。
靴にやファッションにこだわって大人の革靴のお手入れやコレクションを紹介するブログだって良いのです。
自分の趣味や好きなことの話になると、スラスラ思いつくという人も少なくありません。
テーマに沿って好きなことを書いていくと、「この人面白い!」や「会ってみたい!」などスタッフ紹介だけでは伝えられない魅力が伝わってお客様を呼ぶかもしれませんね。
ネタ探しの難しさと継続
Twitterのように一瞬で流れていくSNSと違い、ホームページやブログで更新していくものは、バズるネタ探しを行うというよりも、こうしたどこか「何かに関連する」「つながる話」で更新をしていくことがミソだと考えます。
そして継続は力なりという言葉があるように、続けていくことは大変ですがとても大切なことです。
コツコツとコンテンツのためにネタを集め更新をしていきますが「更新しやすい媒体を選ぶ」ことも大事だと思います。
どんなものでもある程度の慣れは必要ですが、できるだけスムーズに更新ができるように好きな媒体からスタートしてみるとか、いきなり3つも4つもと媒体を増やしすぎないことも重要でしょう。
また、WEB上にアップロードしたものはホームページの資産として残っていきますので丁寧に更新をしていきましょう。
一度、更新サイクルが身についたり、ネタの探し方がわかると、意外といろいろと書きたいものが増えていくものです。
真っ白なところからいきなり「さあ書くぞ!」とはなかなか難しいものですから、これまで述べたようなネタ探しのコツをヒントにしていただければ幸いです。
それはそうと、「そもそも文章が苦手だ!」という方については・・・・また次回で詳しくコツをご説明しましょう!