お客様からコンテンツの更新や作成のタイミングについてご相談を頂く際に、とても良く聞かれることの1つに「毎日更新しなければいけませんか?」というものがあります。

記事の毎日更新、意気込みはとても素晴らしいと思うのですが、
これには「NO」でお答えしています。

もちろん、我々のようなマーケターにとって情報収集のインプットと同様にアウトプットの作業となるコラムやコンテンツ記事の更新はもはや日々のルーティーンとして行うものであり、「できれば毎日」という答えになりますが、弊社のクライアントの多くが不動産仲介店舗です。
それも、大人数ではなく地域密着型の比較的小規模な店舗様が多い。
毎日更新となると、本来の業務である物件の仕入れやお客様の対応を「更新作業」が圧迫しかねません。
ただでさえ、物件情報の更新やデータ化、図面の作成などデジタル業務が多岐に渡るのですから。

そのため、ご相談を頂いた際には状況をお聞きしながらではありますが「毎日更新」することより「どうしたら継続できるのか」という点を重点にしてアドバイスさせていただいています。

スタッフの人数や空き時間の分配で「週1回、担当を決めてローテーションでなら・・・」という店舗様の場合は週1回からスタート、スタッフの人数やある程度のスキルがある場合は「週2回」と頻度を増やしてみる。
こうして、できる限り継続しやすく更新を続けられるスタイルを模索していきます。

さて、それではなぜ継続して更新していくことが大切なのでしょうか?

更新頻度とSEO

毎日更新神話がどこから来たのかと探っていくと、「毎日更新すればSEOで順位が上がる!」という説が広がっているのに気付きました。
起点が定かではありませんが、そういえば何度か「毎日更新すれば良いんですよね!」と聞かれたこともあります。
記憶を掘り返すと私がこうした世界に足を踏み入れた頃・・・7、8年位前はそれも有効だったかもしれません。
が、しかし。
実際のところ、現在ではこうした更新頻度はクローラーを呼び込むためにはなるかもしれませんが、SEOで上位表示されるといったことは無いものとされています。

また、クローラーを呼び込む目的はページをインデックスしてもらう(検索上でヒットするように認識してもらう)ためのものであるため、検索結果で上位表示するのとは異なります。

どうすれば検索で上位に来る?

それは、一重に「評価されるコンテンツ」を作り続けて行くしかありません。
サイトの内容と関連のある、読み手(ユーザー)にとってためになる情報を更新しているサイトは評価されるでしょう。
例えば物件と関連して地域情報を更新していく、お客様の引っ越しの体験談を募集してコラムとして掲載していく・・・など物件と引っ越しにまつわる事柄から連想式にコンテンツの枝葉を広げて行くことができます。
ユーザーが検索して探したい情報を記載しているページは評価が高くなるという基本をしっかりと覚えておくことが必要です。
もちろん、他のサイトやブログからの切り貼りやコピーはNG。
現在のSEOは地道な努力が必要なフェーズに入っています。

古い記事のリライト

どうしても更新するネタが思いつかない。
もしくは、以前に書いたページの情報に訂正や追加する必要が見つかった。
そんな場合は、記事のリライトに挑戦してみてはいかがでしょうか?

今ある記事を活かして情報の追加を行う、加筆修正を行うことは
情報の新鮮さの維持や正しい情報の提供という観点でプラスに働くことがあります。

また、情報が古いまま放置されたページの情報はアルゴリズム上、評価が下がるというものもあります(QDFアルゴリズム)
トレンドの話題やテーマはより新しい情報を掲載している方がより上位に表示されるというものですので、流行りのネタを追いかけているサイトなどでは重要視される項目となるでしょう。

しかしながら「じゃあ、毎日記事のタイトルを書き換えれば良いんですよね!」となるかと言えばそうではありません。
ユーザーにとってよりためになる、分かりやすいタイトルに変更する、もしくは新しく仕入れた補足情報を追加する。
その時にキーワードや言葉の組み合わせはポイントとなるかもしれませんが、重要なのは頻度ではありません。

なお、時事問題やニュースを提供しているわけではなく読み物や研究系などのテーマで運用している場合、アルゴリズムの適用外になる場合もあります。
そのためこのアルゴリズムは狙い撃ちをして行くものではなく、多くの場合は付加価値的な要素として捉える程度で問題ないでしょう。
放置したり記事やサイトが古いままで止まっているより、アップデートが行われていると読み手への信憑性も増す、という認識です。

そもそも、楽しくない。続かない

強制的に更新を迫られると、得意な人はなんとか乗り切れるかもしれませんが苦手な人は本当に苦痛になることでしょう。

その結果、内容の薄い物が生まれてもSEO上はなんのプラス評価も受けることができません。

また、何より苦しんで生み出すものは読み手にも伝わりますし「更新したくない!」気持ちが強くなるといつの間にか更新が滞ってしまうものです。
緩やかでも構わないので、できるだけ継続して更新できる方法を検討してみましょう。