聞いたことがあるけど…パンくずリストって何？

普段私たちが見ているWEBサイトの大半には、「パンくずリスト」という誘導表示があるのをご存じでしょうか？
実はパンくずリストは、SEO、ユーザビリティ、クローラビリティなどにおいて大きな役割を持っています。

そんなパンくずリストについて、今回はその基本的な役割と設置することによって期待できる効果などをご紹介していきます。

パンくずリストとは？

パンくずリストとは、WEBページの階層を階層順にリストアップしてアンカーテキストでリンクを設置したものです。
WEBサイトにアクセスした時に、サイト内での現在地をわかりやすく表しています。
見ただけでどこにいるのかが感覚的につかめるため、階層の多いサイトほどユーザーにとっては便利な存在です。

ちなみになぜ「パンくずリスト」という名前なのかというと、これは童話の「ヘンゼルとグレーテル」に由来します。
ヘンゼルとグレーテルは、森に入った時に目印として迷子にならないよう来た道にパンくずを落としていきました。
このエピソードから、ウェブサイト内でユーザーが迷子にならないよう目印として設置したこのリストのことが、いつしか「パンくずリスト」と言われるようになりました。

パンくずリストの種類

ユーザーがサイト内で迷子にならないように、現在地を示す役割を果たすパンくずリストですが、パンくずリストにもいくつか種類があります。
その種類によって具体的に役割も少々変わるので、代表的なパンくずリストの種類をご紹介していきます。

現在主流のパンくずリストが、位置型パンくずリストです。
これは、サイトの階層内においてユーザーがどのページを閲覧しているかを視覚的に表示します。
異なる経路で辿り着いても同じページに位置しているのであれば、表示されるものも同じです。
ユーザーが現在地を自分で簡単に把握できるのがメリットで、階層の多いサイトほど高い効果を発揮します。

次に属性型パンくずリストです。
前述の位置型パンくずリストの場合、異なる経路で辿り着いても同じページには同じリストが表示されていました。
ところが、この属性型では、ユーザーの操作次第で表示されるリストが異なります。
現在閲覧するページの位置ではなく、サイト内のどのカテゴリーにあるのかを表示してくれるリストです。

中古車販売のサイトなど、ユーザーが希望する車の内装やカラーなど複数の選択肢から選んで表示されるサイトによく用いられています。
いわば検索フィルタのような役割を果たすパンくずリストです。

さらに、「履歴型」や「パス型」と呼ばれるパンくずリストもあります。
これは、現在閲覧するページにユーザーがどのような経路で到達したかを示すものです。
異なる経路でたどり着いている場合は、同じページでも表示されるリストが変化します。
現在地がわかるわけでなく、単に経路を示すだけのリストなので、今ではあまり用いられていません。

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パンくずリストの役割・設置するメリット

SEOで評価を高める

サイト内において現在地がどこかを示すのがパンくずリストの役割ですが、正しくサイトに設置することによってSEO効果も期待ができます。

パンくずリストでは、自動的にそのアンカーテキストが内部リンクになります。
内部リンクによって関連性の高いページがつながるために、リンクされているページの評価を高めるのに有効です。

ユーザビリティを高める

関連性の高いページが内部リンクでつながると、ユーザビリティの向上にもつながります。

パンくずリストとは、ユーザーがサイト内でどこに位置しているかを視覚的に把握できるようにしたものですので、
ユーザーにとっては、目当てのページにアクセスするためにどこをクリックすればよいかがすぐにわかるのがメリットです。
必要ないページを何ページも遷移する必要なく、目当てのページに瞬時に移動できるという高いユーザビリティのおかげで、ユーザーからの評価も高まるでしょう。

クローラビリティを高める

もう一つ、クローラビリティを高めるのにもパンくずリストは有効です。

Googleをはじめ、検索エンジンには「クローラー」というロボットがあります。
このロボットがWeb上を徘徊してさまざまなサイトの情報を収集しているのです。
その結果が検索エンジンの検索結果表示に影響を及ぼすため、自社のサイトを上位表示させるにはクローラーに見つけてもらう必要があります。

クローラビリティの高いサイトとは、クローラーにとって見つけやすいサイトのことです。
パンくずリストによってサイトを整理すれば、クローラーが効率的にサイト内のさまざまなカテゴリーを辿れるようになります。
実際、GoogleでもSEO対策としてパンくずリストを推奨しているほどです。

まとめ

パンくずリストとはサイトの訪問者が現在地を把握するのに便利な存在ですが、SEO対策にも大きな効果をもたらします。
パンくずリストを使用することにデメリットはなく、メリットしかないともいっても過言ではありません。
サイトのユーザビリティやSEOの向上のために、正しくパンくずリストを設置するようにしましょう。