パスって何?
サイトを構築する時には、サイト内にリンクを書くことがあると思いますが、
HTMLでリンク先URLを設定する時の記述方法を「パス」と言い、ファイルの位置を示しています。
その際のリンクの書き方には2種類あり、それらが「絶対パス」と「相対パス」になります。
絶対パスと相対パスはそれぞれメリットデメリットがあります。
また、SEOにおける優位性に差があるのか、ご紹介していきます。
絶対パスと相対パスとは
絶対パスとは
絶対パスは、リンク先のURLを全て指定して省略せずにファイルの位置を全て記述する方法です。
例として以下のように記述します。
「<a href=”https://aaabbbccc.com/img/eee.jpeg”>」
このように絶対パスでは、「ドメイン名/フォルダ名/ファイル名」を全て記述します。
絶対パスでは、リンク先のURLを全て記述するためリンク切れが起こりにくいというメリットがあります。
また、誰が見た時でもどこに何があるのか分かりやすいことも挙げられます。
反対に、絶対パスのデメリットは、記述する文字数が多くなるため
時間的コストやドメインを変更した際には全て書き換えなければいけません。
また、ローカル環境で作業などができないという欠点もあります。(https://~の記述がありWEBサーバーに繋がるため)
相対パスとは
相対パスとは、リンクを記述するページを起点にして、記述対象(リンク先となるファイル)のURLを記述する方法です。
相対パスでは、以下のように記述します。
「<a href=eee.jpg>」または「<a href=./eee.jpg>」
起点となるページと同じ階層にファイルがあればこのような記述になります。
上記は同じ階層にファイルがある場合ですが、
自身より上の階層・下の階層の場合は記述が異なります。
自身より上の階層・・・「../ファイル名」(ドットを2つ記述します)
自身より下の階層・・・「./フォルダ名/ファイル名」
相対パスでは、ローカル環境でも作業ができ、記述も短くファイルが軽くなることで時間的コストの削減ができます。
そのため、サイト制作側にとっては相対パスを使用するメリットが大きいと言えます。
また、ドメインの指定をしないので、ドメインを変更した場合でもサイトの構造が同じであればリンクを書き換える必要がありません。
しかし、デメリットとして少しでも階層が変わったり記述が間違っているとエラーが起きてしまいます。
また、リンク先のファイルを別のフォルダに移動させてしまうとリンク切れが発生します。
相対パスでは、リンク先URLを全て指定する絶対パスとは違い、
同じドメインの中にファイルが存在することが前提なので外部サイトへのリンクを記述することはできません。
SEO観点で見る両者の差
絶対パスと相対パスでは、記述方法が違いますが、
この時に気になるのがSEOにおける優位性はあるのか?ということだと思います。
しかし、実はSEOにおいて両者に大きな差はないのです。
その理由として、絶対パスでも相対パスでもしっかりと間違いなく記述されリンクが繋がっていれば、問題なくクローラーが巡回できることが挙げられます。
ですので、どちらの記述方法でも検索順位に直接影響はしないとされています。
Googleでは絶対パスを推奨!?
どちらの記述方法でも、SEOにおける差はありませんがGoogleでは、
「可能な限り絶対パスを使用する」ことを推奨しています。
参考:https://support.google.com/webmasters/answer/35156?hl=ja
相対パスは、絶対パスに比べて記述を間違えたりリンク切れが起こりやすいため、
クローラーの巡回に支障が少ない絶対パスで記述する方が良いとしているのです。
また、クローラーの巡回以外にも、ユーザーの利便性の低下にもつながります。
Googleも絶対パスを推奨していますが、
絶対パスでなければいけないということではなくお勧めしているということですし、絶対パスが直接的に検索順位を上げることに結びつかないということには変わりありません。
相対パスも、リンク切れなどに注意をしておけば使用して全く問題ないですし、
サイト制作側の作業効率を考えた時には相対パスは良いでしょう。
ただ、記述ミスを防いだり、リンク切れによるクローラー・ユーザーの利便性の低下を防ぐという意味では絶対パスが無難と言えるところもあるかもしれません。
両者の使い分けについて
ここまでで、ミスの少ない絶対パスの方がお勧めではあるが
相対パスでもSEOにおける差はないとお伝えしました。
ですので、使い分けと言っても全てどちらでも良い気がしますが念のため注意しておきたいことはリンク先が外部サイトの場合です。
相対パスは同じサーバーの中にファイルが存在することが前提なので
リンク先が外部サイトの場合は、絶対パスでなければいけないのです。
まとめ
今回お伝えしたように、絶対パスと相対パスでSEOにおける優位性に差はありません。
またどちらのパスを使用にするにしても最終的にはやはりユーザービリティを低下させないようにすることが大切なので、
リンク切れ等が起こらないように注意する必要があります。