IT用語×不動産:PDCAサイクル・KPI
こんにちは。
不動産広告・IT業界に携わることになって10年以上を経て、新人の頃と今では、随分、様変わりしたことについて、何度もお話ししておりますが、今回もこの変化に触れてみたいと思います。
乱暴な言い方になってしまいますが、10年前の不動産仲介における集客、マーケティング活動を振り返ると、下記のようだったと思います。
(今でもそういう企業もありますけど…)
<10年前>
本社や社長、店長自身が広告予算の執行権限をもって、広告・媒体屋に予算を突っ込み、とにかくお客を呼び、現場営業はそれを逃さず決める。
他社がやっているものを真似ねれば、なんとかなる。
集客はその担当者だけのスキル、負担となり、会社の売上は営業個人の能力に頼った売上の足し算であったりしました。
もちろん、どの媒体に、どれだけ予算を使えば鳴らせるのか、さじ加減で成否が分かれた世界ですし、競争も以前から激しかったですが、今より分かり易い世界だったのかなぁと当時を振り返ってみて思います。
昔、媒体営業をしてたときは、「これぐらいの予算なら●件は鳴ります、いえ、鳴ると思います」
なんて良く言っていたものです、そこで広告主である不動産会社の担当者が電卓を叩いてハンコ、ポーンって感じでお申込みを頂いておりました。
また事業者の持っている情報と消費者の知っている、持っている情報に大きな差が、まだまだありました。
今はどうでしょうか。
不動産ポータルサイトに湯水のごとくお金(労力も)を使ってもそれに比例して反響は増えるわけではありませんし、大金を投じて、かっこいいホームページを作ったからといって鳴る保証はありません。
消費者もホームページの細部まで調べ上げますし、ポータルサイトでもかなり絞り込んだうえで、最小のエネルギーで最適な物件のみに問合せしようとします。
強引な契約を結んだり、そのように消費者に思われてしまえば、その評判・口コミはインターネット上で拡散してしまいます。
では、今は何が正解なのか?正解を探す活動を継続的に行うことが、正解
私が営業を受けて、今この広告に出すのが正解です、とか、このツールを利用するのが正解です、って言う人がいたら、自分はまっさきに疑います(笑)「理屈はいいから、お金払うから、反響送ってよ」という企業様にピッタリかも知れませんが…。
結果は…。
当然、私も今でも営業をしているので、自社の商品を含めて、ご提案をする訳ですが、自社や商品の案内もそこそこに、私はその会社の強みや課題、弱みをヒアリングさせて頂くことに時間を掛けさせて頂いております。
そこから導き出したその会社ごとの正解ではないだろうか、という仮説と、当社のサービスが強みをさらに強くすることや弱点を補う武器なるようなご提案を心掛けております。
そこで重要になってくるのが、「会社全体で行う」PDCAサイクルとKPI設定
PDCAサイクルとは、
※wikipedia参照
PDCAサイクルという名称は、サイクルを構成する次の4段階の頭文字をつなげたものである。
後に、デミングは、入念な評価を行う必要性を強調してCheckをStudyに置き換え、PDSAサイクルと称した。
Plan(計画):従来の実績や将来の予測などをもとにして業務計画を作成する
Do(実施・実行):計画に沿って業務を行う
Check(点検・評価):業務の実施が計画に沿っているかどうかを確認する
Act(処置・改善):実施が計画に沿っていない部分を調べて処置をする
この4段階を順次行って1周したら、最後のActを次のPDCAサイクルにつなげ、螺旋を描くように1周ごとにサイクルを向上(スパイラルアップ、spiral up)させて、継続的に業務改善する。
また、このPDCAサイクルを回すため、全社で分析や改善を行うための指標として必要になるのがKPIになるかと思います。
KPIとは・・・
KPI 【 Key Performance Indicator 】 重要業績評価指標 参照:IT用語辞典
目標の達成度合いを計る定量的な指標のこと。
目標に向かって日々業務を進めていくにあたり、「何を持って進捗とするのか」を定義するために設定される尺度で、現況を指し示す様々な指標の中から、進捗を表現するのに最も適していると思われるものが選択される。
KPIは継続的に測定・監視され、その向上のために日々の活動の改善が行われる。達成すべき目標を定量的な指標で表現したものはKGI(Key Goal Indicator)と呼ばれる。
不動産集客に関していうと、
・同じ予算だったとしても成約までの広告単価を20%ダウン(前年同月比)
・成約率を前月比で10%アップさせる などなど
来店率(数・単価)、成約率(数・単価)、メール返信率などなど、進捗に応じた指標で目標や改善点を確認することができると思います。
ホームページに焦点をあてれば、ページビュー数、来訪者数、直帰率、問合せ数、などなど様々です。
「なんだ今までもやってきたことじゃないか」と、思われる方も多いかと思いますが、それを「会社全体」で目標や指標にまで落とし込み共有し、改善、最適化に取り組むこと、その活動自体が今やるべき正解なのだと思います。
物件仕入や来店時の応対、メール問い合わせに対する文章、細部にまで、その改善点は至ると思います。
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