IT業界におけるカタカナ英語の小話をひとつ。あるいはビジネス用語かもしれない。
IT業界に多いカタカナ・横文字用語について考える。
IT業界やその周辺で耳にする言葉の中で「英語なのか造語なのかわからないけれど横文字が増えた」。そんな風に感じたことはありませんか?
昨日、弊社の中でも何気なく使っている単語が実は「最近知りました」や「この業界に移ってから初めて聞いた」というものが多くあるという話になりました。
慣れてしまうと当たり前のように使ってしまっているのですが、意識してカタカナ語を集めて話すと、いわゆる「ルー語」のようになってちょっと面白いことになります。
「ええい!分からんわ!日本語で喋れえぇぃ!」
わかります。
という事で本日は、そんなIT界隈で広がる不思議な言葉をざっくり解説でご紹介したいと思います。
詳しい解説や言葉の成り立ちはググっていただくと面白い記事がたくさん出てくると思いますよ!
ローンチ
新しいサービスを公開したり、立ち上げたりすること。
ローンチはサービスを開始、リリースは発表という意味があるようです。
Launch。
オープンやリリースでいいじゃないかと思う単語。
「来週、新サイトローンチDM送ります」
リスケ
「Reschedule」リスケジュールですね。
予定を変更する、計画を変更するという意味合いがありますが、金融業界では「返済計画を変更する」というまた別の意味合いもあるそうです。
「今日のアポがリスケになったんだ」
コミット
「Commitment」を短く略した言葉で、結果にコミットするアレです。
約束するという意味合いですね。特に責任が伴うことを引き受けたりする場合に使用します。
「その売上目標コミットできる?」
ナーチャリング
教育する、育成するなどの意味があるマーケティング分野でよく使う用語です。
「見込み顧客を育成すること」という意味で「リードをナーチャリングする」と言ったりしますよね。
この場合の「育成」は様々なアプローチ方法によって自社に興味を持ってもらい、将来的に商品を購入したりサービス導入をしてもらいやすくする行動の事を言い、主にまだ自社と接点のない「潜在顧客」に対して行うことを指します。
「リードナーチャリング!!」新しい魔法でも精製するのかな、とうっかり思いそうな単語ですね。
ちょっとスキルが上がったり回復する系の魔法ぽくないですか?
マター
担当している人や部署、役職のことを示して使われます。
「誰が担当しているの?」と確認する時、またその答えとなる時によく登場します。
この単語を使って怒られていると、本気かどうかわからないという声も・・・。
「これ、佐藤さんマターですよね?」
ジョイン
「Join」そのまま、参加する・加わるという意味合い。
もう「参加する」でいいんじゃないかとずっと思っている言葉です。
「来月から1人中途でジョインするから」
アサイン
「Assign」割り当てる、任命するという意味を持つ単語。
ビジネスシーンではプロジェクトを担当する時に使ったりします。
担当する、で良くないですか?ダメですか?
「新しいプロジェクトは3人アサインするから」
サイト
WEBに関連する多くの場合、ホームページやインターネット上に公開しているもの、特にウェブサイトのことを示して使われる言葉です。
だがしかし。
経理上「支払いサイト」なるものが存在する用語。
経理や事務の方と「サイト」について話が噛み合わない時はこれを疑うべし。
KPI
Key Performance Indicatorの単語それぞれの頭文字を取り、対応する日本語は「重要業績達成指数」と呼ばれています。
仰々しい和訳が付いていますが、プロセスの進捗状況について把握・評価するための指標として用いられます。
例えば、会社の目標が「今年度の売上目標1,000万円」だった場合
「上期の売上は600万円」
「新規顧客を昨年度から10%UPさせる」
などの部門目標として置かれるようなものです。
更にこれを分解して、営業部に所属するとある営業マンの場合だと「上期の売上は600万円」から導き出す
「3ヶ月以内に顧客単価を20%UPさせる」
「新規獲得を月20本とる」
などになるでしょうか。
KPIはそれぞれの立場や任されている部分により変化します。
KGI
Key Goal Indicatorの頭文字を取った言葉で、日本語では「重要目標達成指数」と呼ばれています。
KPIと似ていますが、こちらは長期的なゴールを示す時に使うもので1年や数年単位の目標設定をする時に活用します。
先程出てきた「今年度の売上目標1,000万円」がKGIに当てはまりますね。
KPIとKGIは切っても切り離せない関係で、KGIに基づいて先程述べたKPIを決定し目指すべきものを見える化していきます。
この2つについては、他のカタカナ語と少し異なり、しっかり認識しておいて損はないでしょう。
PDCA
Plan・Do・Check・Actionの有名なことば。
きちんと計画を立てて実行し、見直し改善することで業務を効率化させていく方法のことを言います。
しかしながら、日本的PDCAの場合根回しや計画にばかり時間をかけてしまい、業務スピードが遅くなってしまうというデメリットが取り沙汰されています。
これを解消しよりスピードを上げてアクションを行うために「OODA」や「FFA」という言葉もありますね。
個人的にはPDCAそのものが悪いわけではなく、「D」と「A」を重点として特に「C」を他人に委ねず「どうすれば良くなるだろう?」を念頭に置いておくと良いのでは無いかと考えています。
その点では少々、FFAと融合しているのかもしれません。
MTG
Meeting。の「M」と「T」と「G」を取って「MTG」
ミーティングと書く手間の代わりに使用されます。
いや、ミーティングと書いてもそんなに変わらないんじゃないかと思っている単語。
手帳やホワイトボードにメモする時はちょっと便利かもしれません。
アジェンダ
計画や課題の項目、議題の表と言った意味。
大学のレポート課題などでよく耳にしているかもしれない単語。
「明日のMTGアジェンダ、チャットでちょうだい」
フィックス
確定する、これで決まるという時に出てくる言葉。
確定するでいいんじゃないかとツッコみたくなる単語。
「では、このスケジュールでフィックスします」
コンセンサス
意見を一致させる、合意するという意味合いで使われる言葉です。
が、この単語について利用のコンセンサスが取れてないと思うんです。
「それは事前にコンセンサス取ってんの?」
カタカナ語の使いすぎにご注意を
英語を勉強している、もしくはある程度知っている方にとってはなんとなく意味が分かる言葉が多いのではないでしょうか。
ほとんどが、英語の直訳をそのまま使っていたりしますね。
話の通じる業者間で使うのは良いと思いますが、例えばあまり馴染みのない業界や普段の会話の中で使うと驚かれてしまうかもしれません。
何気ない会話の中にも混じるカタカナ語、他にも面白いものがありそうです。
もちろん、例えば不動産の業界内だけで通じるあるあるな業界用語もたくさんありますね。
同じように様々な業界でその中でだけ通じる略語や単語があるのではないでしょうか。
いつも使っている言葉の中にある「そういえば・・・」を探してみてはいかがでしょう?
きっと楽しめますよ!
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